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NTT西日本グループのJIW、ドローンと電子野帳で橋梁点検を効率化

ドローンによるインフラ点検サービスを展開するNTT西日本グループのジャパン・インフラ・ウェイマーク(JIW、東京都渋谷区、矢倉良太社長)は、米スカイディオと共同開発した最新鋭ドローンを活用し、2019年の設立以来、全国で1166橋の橋梁点検を実施してきた。

小型機体(幅223ミリ、奥行き273ミリ、高さ74ミリ)に搭載した4Kカメラにより、狭隘部や鋼材の隙間など目視困難な部分の確認が可能。カメラは上下180度に回転し、床版部の正対撮影も行える。点検は近接目視と組み合わせることで、コストを抑えつつ精度の高い診断を実現している。経験豊富な建設コンサルタント出身社員も在籍し、記録作成などを含め作業全般を支援する。

さらに、ドローン点検のスピードに比べて手作業での記録が課題となっていたことを受け、橋梁点検専用の電子野帳アプリ「Waymark Note」を開発。専門用語の選択入力、損傷図・写真帳の画面切り替え表示、撮影位置の自動ひも付けなどを備え、現場・事務所での作業時間を従来比20~30%削減した。基本機能は無償で提供している。

矢倉社長は「創業以来の『ドローン点検会社』から、『ドローン点検を社会に広げる会社』へ進化し、インフラ点検の生産性向上に貢献したい」と述べる。今後3年で約1000社へのサービス拡大を目指しており、道路陥没事故などを契機としたインフラ更新需要の増大も見据える。

JIWの下庄孝弘チーフエキスパートは「建設コンサルのコンサルとして点検業務を支えたい」と強調。小池慶太氏も「最先端のドローン点検の普及を通じ、インフラメンテナンスの担い手確保にもつながる」と期待を寄せている。

引用元記事:https://www.decn.co.jp/?p=176717