石坂産業、ネイチャーポジティブを事業化 環境再生から教育まで一貫支援

産業廃棄物中間処理業を手がける石坂産業は、見学・研修を通じて顧客ニーズを把握し、自然再興を目指す「ネイチャーポジティブコンサルティング」を事業化した。コンセプト策定から環境再生、環境教育までを一体で支援し、企業や自治体の取り組みを後押しする。

同社は2026年に創業60年を迎え、「自然と美しく生きる、つぎの暮らしをつくる」をミッションに掲げる。産業廃棄物中間処理や資源再生に加え、環境教育、三富今昔村、石坂オーガニックファームの5事業を展開してきた。これらで蓄積した知見を基に、2024年に同コンサルティングサービスを開始した。

近年、企業経営においてネイチャーポジティブの重要性が高まる一方、地域と連携したランドスケープ・アプローチなど実行面のハードルは高い。石坂産業は自社の実践モデルを活用し、広域での循環型社会の構築につなげる。

象徴的な取り組みが、埼玉県三芳町で展開する環境フィールド「三富今昔村」だ。不法投棄で荒廃した農地や平地林を再生し、生物多様性の保全と資源循環を両立。企業の生物多様性保全への貢献度を評価するJHEP認証で最高ランクAAAを取得し、その後も維持している。レッドリスト掲載種を含む50種以上の生物が確認されるなど、環境再生の成果を上げている。

同施設は環境教育の拠点としても機能し、年間約300組が見学・研修に参加。企業からは自社での導入に向けた相談が増加しており、こうした声を受けて事業化に踏み切った。

石坂産業は今後、ネイチャーポジティブの実装支援を通じて、企業と地域が連携した持続可能な社会の実現を目指す。

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