生成AIで医療現場の業務改革へ 大阪病院ら4者が協働プロジェクト始動

独立行政法人地域医療機能推進機構大阪病院と富士通Japan、フォーティエンスコンサルティングは、日本マイクロソフトの技術を活用し、医療現場における生成AIの安全な利活用体制の構築に向けた協定を2026年2月13日に締結、プロジェクトを開始した。医師や看護師の業務全般に生成AIを導入し、働き方改革と持続可能な病院経営の実現を目指す。
本プロジェクトでは、退院サマリ作成や看護申し送り業務に、富士通Japanの生成AIを活用した医療文章作成支援サービスを導入。2026年6月の運用開始に向けて、院内ガイドラインの整備や情報基盤の構築、運用ガバナンスの確立を進め、院内での生成AI活用の定着を図る。
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背景には、医療の質向上と働き方改革、経営の健全化を同時に求められる医療機関の課題がある。一方で、ITリテラシーのばらつきやデジタル人材不足により、AI活用が限定的にとどまるケースも多い。大阪病院ではすでに議事録作成やチャットボット構築など診療外業務で生成AI活用を進めており、その成果を踏まえて診療領域へ展開する。
具体的には、年間約1万6000件に及ぶ退院サマリの作成支援や、看護申し送りにおける要点整理に生成AIを活用し、業務効率化と医療の質向上を両立する。また、電子カルテの診療データ活用を通じ、他の公的病院への展開も視野に入れる。
同時に、セキュリティやプライバシー、コンプライアンスを重視した運用ルールを整備し、医療現場で求められる安全性を担保。院内には「DXアンバサダー」を設置し、多職種で生成AI活用を推進する体制を構築する。さらに、教育プログラムの提供により、職員のデジタルリテラシー向上と活用定着を図る。
今後は、本プロジェクトで得られた知見を体系化し、全国の公的病院や一般病院へ展開。医療分野におけるAI導入のモデルケースとして、医療DXの加速と持続可能な医療体制の構築に貢献していく。
引用元記事:https://www.asahi.com/and/pressrelease/16365010



