ベトナムのBig4監査法人、収益・利益で明暗 EYは過去最低益、PwCは減益、KPMGは大幅増益

ベトナムにおける四大会計事務所(Big4)の2024年度の業績が出そろい、各社の業績に大きな明暗が生じている。
EYベトナム、収益減少とコスト削減も奏功せず過去最低益に
EYベトナムの2024年度の総収益は約1兆2,780億ベトナムドンと、前年から6%減少。特に、公益法人向け財務諸表監査サービスは前年比53%増の4,511億ドンと好調だった一方で、その他法人向け監査サービスは24%減の6,300億ドン、その他のサービスも20%減少した。
総営業費用は約1兆2,730億ドン(7%減)とコスト削減を進めたが、最大項目である給与・賞与費用は約6,950億ドンと高止まり。結果として税引後利益はわずか4億9,470万ドンと、前年比94%減。2017年以来の最低水準に落ち込んだ。
これに伴い国家予算への納税額も減少し、112億ドン強にとどまった(2023年は43億ドン程度)。
PwCベトナムも減収減益、納税額はBig4トップ
PwCベトナムの2024年度収益は約1兆670億ドンと、前年比13%以上減少。公益法人向け監査収益が6%減の783億ドン、その他サービスは26%減の5,240億ドンだった。一方、その他法人向け監査は増収となり、4,650億ドンを記録。
コスト面では給与・賞与が前年比16%減の約6,110億ドンとなったが、依然として全体の61%以上を占める。税引後利益は655億ドンと、前年比で約57%減少した。
ただし納税額は約1,860億ドンとBig4中で最も多く、法人所得税だけで205億ドンを超えている。
KPMGベトナムは堅調、利益は15倍に
対照的に、KPMGベトナムは2024年度に堅調な業績を記録。総収益は6,792億ドン超で前年比約2%増。公益法人向け監査は9%増の1,575億ドンと成長を見せた。
人件費も削減し、給与・賞与費用は約5%減の4,370億ドン。これにより、税引後利益は321億ドン超と、2023年比で約15倍に拡大した。
引用元記事:https://www.vietnam.vn/ja/kiem-toan-big4-mot-cong-ty-bao-lai-chua-day-500-trieu-dong-luong-thuong-nhan-vien-vai-tram-ti