NTTデータグループは、2025年度を最終年度とする中期経営計画の5本柱の1つとして、「Foresight起点のコンサルティング力強化」を掲げる。DX（デジタルトランスフォーメーション）が進展したことで、ITは単なる業務効率化の手段にとどまらず、事業戦略や経営そのものに影響を与える存在になったと、新田龍コンサルティング＆ビジネスアクセラレーション（BFA）本部副本部長兼BFA推進部長は説明する。

従来の業務効率化向けシステム構築では、顧客の要件を確実に実現する能力が求められる。しかし、DXのような事業変革にITが関与する場合は、顧客の事業そのものに上流から関わる必要がある。新田副本部長は「コンサルティングサービスを強化し、経営層と直接話せる存在になりたい」と述べる。

グループ連携とITにこだわらないコンサルティング

NTTデータグループがコンサルティング事業で注力するのは主に2点。1つはグループ全体で協力して事業に取り組むこと、もう1つはコンサルティングの成果として必ずしもITに限定しないことだ。

グループ内連携を強化するため、2025年5月に「コンサルティング＆ビジネスアクセラレーション本部（BFA本部）」を設立。既存組織を改編し、注力領域での事業開発を担える体制に強化した。新田副本部長は「コンサルティング事業全体を強化することで、グループ全体のビジネス成長につなげたい」と語る。

グループ内コンサルティング組織の連携

NTTデータグループ全体には、子会社を含め複数のコンサルティングサービス組織が存在する。NTTデータ本体のコンサルティング部門に加え、主な子会社としてクニエ、NTTデータ経営研究所、NTTデータ数理システムがある。BFA本部は、これらの組織を横串で統括し、グループとしての一体的なコンサルティング力の向上を図る役割を担う。

引用元記事：https://active.nikkeibp.co.jp/atcl/act/19/00724/100300004/