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TIS、AIOps活用でシステム運用の効率化・高度化を支援する「運用高度化コンサルティングサービス」を提供

近年、マルチクラウドやハイブリッド環境の普及により、企業システムは複雑化しています。このような状況下では、人に依存した運用方式が非効率となり、運用品質の低下やコスト増加の要因となることがあります。また、システム規模の拡大や長期運用に伴う属人化・ブラックボックス化により、インシデント発生時の迅速な対応が難しくなるケースも増加しています。

こうした課題に対して、AIOpsや自動化ツールの導入は、運用効率の向上や高度化を実現する有効な手段となりつつあります。ただし、導入前に現状の運用プロセスや体制を棚卸し、理想の運用モデルを定義することで課題を明確化するプロセスが不可欠です。また、導入後も継続的な評価とチューニングを繰り返す改善サイクルを維持しなければ、成果は一時的に留まってしまいます。

TISはこれらの課題に対応するため、AIOpsなどの先進技術や方法論を活用し、人(人材)、物(技術・運用基盤)、プロセス(業務・運用)の改善を通じて企業のシステム運用の高度化を支援する「運用高度化コンサルティングサービス」を提供します。

サービス内容

  • 運用高度化戦略立案サービス
    現状分析から将来像の設計、課題テーマの抽出、PoC計画策定までを3カ月・6テーマで実施。1テーマあたり1週間の検討と1週間の情報整理をサイクルとして行い、運用高度化に向けた戦略を立案します。

  • 設計・実装スポットコンサル
    運用設計・実装フェーズで、要件定義や基本設計内容が適切に実装されているかを確認し、相談対応を行います。

  • 運用改善評価
    運用高度化後の改善状況を評価し、さらなる改善に向けたアドバイス・提案を提供します。

効果と導入実績

保険会社での検証では、AIによるアラート識別や自動エスカレーションを導入した結果、インシデント発生から対応開始までの時間を約14%削減しました。

また、運用自動化により人的ミスを排除し、属人化した非効率運用から脱却。夜間対応やルーティン業務から運用担当者を解放し、より高度でクリエイティブな領域にシフト可能です。

特長

TISは独立系システムインテグレーターとして特定ベンダーに依存せず、中立的な立場から最適解を提供。現状のシステム運用を客観的に分析し、柔軟かつ持続可能な運用基盤を構築します。さらに、投資対効果の試算や定量指標(MTTR・SLI)のモニタリングを通じて、ROI最大化を継続的に支援します。

今後の展開

TISは2026年度末までに、同サービスを10社以上に導入することを目指します。また、低価格・短期間で試行可能な簡易アセスメントメニューの提供を2026年3月末までに予定しています。

引用元記事:https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/2046554.html