KPMGコンサルティング株式会社は、株式会社日立製作所と共同で、長崎県 壱岐市が目指す将来像や政策立案を支援するため、シミュレーション技術とAIを活用した「壱岐市みらいシミュレーション」を実施した。自治体固有の指標や過去データをもとに「因果連関モデル」を構築し、約2万通りの未来シナリオを分析することで、人口減少抑制や地域活性化に向けた政策効果や重要な分岐点を可視化した。
近年、自治体では少子高齢化や財政難、環境問題など複雑化する社会課題への対応が求められている。EBPM(証拠に基づく政策立案)の推進により、客観的データを用いた将来予測や政策説明の重要性も高まっている。一方で、従来型の政策立案では経験や勘に依存する面も多く、複雑な因果関係を踏まえた分析には限界があった。
壱岐市は2025年3月に「壱岐新時代創造会議」を開催し、2050年に人口2万人維持を目指す政策構想を公表。「つながりのみなと(医療福祉×商業)」「あそびのみなと(漁業×観光)」「くらしのみなと(農業×建設)」「まなびのみなと(教育×観光)」の4プロジェクトを軸に地域活性化を進めている。
今回のシミュレーションでは、因果連関モデルを基に約2万通りの未来シナリオを生成し、AIによって分類・整理を実施。その結果、政策実行によって人口減少が抑制され、社会増を実現するシナリオが確認されたほか、産業活性化や移住者増加、地域への愛着向上につながる「全体良化シナリオ」も導き出された。
また、分析では今後2~3年後と6年後に重要な分岐点が存在することも判明。初期段階では市民生活など「島内」要因が重要となり、その後は観光消費額拡大など「島外」を含む経済要因が大きく影響する可能性が示された。
KPMGコンサルティングは、今後も自治体が直面する複雑な社会課題に対し、データ分析やAI技術を活用した政策立案支援を進めていくとしている。
引用元記事:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000374.000088324.html




