KPMGコンサルティングとあずさ監査法人、業務特化型AIエージェントの導入支援サービスを開始

KPMGコンサルティングと有限責任 あずさ監査法人は、企業の業務に特化したAIエージェントの構築・活用を支援する「AIエージェントアドバイザリーサービス」の提供を開始した。AIエージェントとは、人間の指示を基にタスクの設計や実行を自律的に行うシステムであり、社内文書などから必要な情報を取得・回答する業務への適用が想定されている(図1)。
同サービスでは、AIやDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略の策定支援に加え、顧客の業務ニーズに応じてカスタマイズしたAIエージェントの開発・導入を支援。オンプレミス環境での実装にも対応し、高度なセキュリティが求められる業界での導入も視野に入れる。
昨今、軽量ながら高性能な小規模言語モデル(SLM:Small Language Model)が注目されており、これまで大規模な計算資源が必要だった生成AIの基盤構築が、より幅広い企業でも可能になってきた。KPMGジャパンでは、自社専用のSLMを基にしたAIエージェントの導入こそが「AI活用の本丸」と捉え、実務適用に向けた支援体制を整備している。
AIエージェントの主な適用例は以下の通り。
<金融機関業務>
- 融資稟議書の自動作成など、融資関連手続きの効率化
- 金融犯罪対策業務の高度化
- 法人・個人顧客向け提案のパーソナライズ支援
- 保険の引受・支払業務の効率化
- その他、高度な機密性が求められる業務への応用
<経理業務>
- 連結子会社の分析
- 月次損益(PL)の予実分析
- 各種書類・証憑とデータの自動照合
- 会計処理の自動判断
- 経理部門への問い合わせ対応の効率化
<その他業務>
- 医療分野:治験関連文書からの情報抽出、臨床試験計画のドラフト作成
- 製造分野:FMEAに基づく故障モード解析、製造原価の自動計算
KPMGジャパンは今後も、企業の生成AI活用の深化を支援していく方針だ。
引用元記事:https://it.impress.co.jp/articles/-/27911