富士通、コンサルティング強化を本格加速 商談化率と商談価格の引き上げへ

SI(システムインテグレーション)中心のビジネスモデルからの転換を図る大手SIer各社の中でも、富士通はコンサルティング体制の強化を経営の最優先事項に据えている。近年はコンサルティング会社出身者を中心としたリーダーシップ体制を整備し、全社的にコンサルティング力の底上げを進めている。
「(顧客に提供する)主菜がモダナイゼーションやUvance(ユーバンス)であるなら、コンサルティングは副菜ではなく“スパイス”であり“触媒”だ。事業ポートフォリオ変革を加速させる成長ドライバーになる」。
富士通の大西俊介 執行役員副社長・CRO(最高収益責任者)は、2025年9月9日に開催した投資家・アナリスト向け説明会「IR Day 2025」でこう語り、コンサルティング事業の重要性を強調した。
同社がコンサルティング強化を本格的に打ち出したのは2024年だ。2024年2月にはコンサルティングブランド「Uvance Wayfinders」を立ち上げ、2025年度までにコンサルタント人材を1万人規模に拡大する方針を掲げた。「Wayfinders」には顧客の変革を導く“水先案内人”の意味を込めており、大西CROは同ブランドを「Uvanceのラストピース」と位置づける。
■ 目指すのは商談化率と商談価格の向上
富士通がコンサルティング強化で狙うのは、「商談化率」と「商談価格」の底上げだ。
新規案件における商談化率の目標は、既存顧客で50%、新規顧客で40%。2024年度実績は既存顧客が35%、新規顧客が24%と、まだ成長余地が大きい。既存顧客の継続・更新案件では62%となっている。
また商談価格も、平均4000万円以上を目標に掲げる。2024年度実績は平均3500万円で、既存の重点顧客では4600万円、新規顧客では1700万円にとどまる。同社はコンサルティング力を強化することで、システム構築にとどまらない経営変革支援の案件獲得につなげ、新規顧客の商談スケール拡大を狙う。
■ コンサル主導の商談アプローチへ
商談化率と商談価格の向上に向けて鍵となるのが、商談プロセスでのコンサルティングアプローチだ。大西CROはそのポイントとして、下記3点を掲げる。
経営変革を担うキーパーソンへのダイレクトなアプローチ
変革ストーリーを描き、顧客をナビゲートする提案力
テクノロジーを前提とした“落とし所”の明確な提示
富士通はこれらのアプローチを強化し、コンサルティングを起点とする事業拡大を加速させる考えだ。
引用元記事:https://active.nikkeibp.co.jp/atcl/act/19/00724/100300003/



