AnthropicとAccenture、協業を拡大 企業AI導入を本格運用段階へ加速

Anthropicは、Accentureとの協業を拡大し、企業におけるAI活用を試行段階から本格運用へ移行させるための取り組みを強化すると発表した。両社は長期的な協力関係を前提とした枠組みを構築し、組織全体でAI活用を進めたい企業を包括的に支援する方針だ。
協業の中核となるのが、両社が共同で設置する新組織「Accenture Anthropic Business Group」である。AnthropicはAccentureの重点パートナー群に加わり、「Claude」に関連するサービスを専門に扱う専任組織や販売戦略を展開する。長期的な投資を前提とした体制を整え、企業向けAI導入のスケールを図る。
Accentureはあわせて、約3万人の従業員を対象にClaudeの研修を実施する計画を示した。研修には、顧客環境に入り込みAI活用を実装するエンジニアも含まれ、世界的にも大規模なClaude活用人材の育成につながるという。これにより、企業は自社でAI人材を一から育成することなく、Accentureの専門家集団を活用して導入を進められる体制が整う。
また、Accentureはソフトウェア開発工程にAIコーディングエージェント「Claude Code」を組み込む新たな共同ソリューションを発表した。Claude CodeはAIコーディング市場で過半を占める規模に成長しているとされる。今回の取り組みでは、投資収益率(ROI)の計測枠組み、AI前提の開発プロセス設計、進化に対応する教育体系という3要素を組み合わせ、開発現場の生産性向上を体系的に支援する。これにより、より短い開発サイクルでの製品提供が可能になるとしている。
両社は、金融、ライフサイエンス、医療、公共分野など、規制や安全性の要件が厳しい領域を対象とした業界別ソリューションの共同開発も進めている。金融分野では、膨大かつ複雑な書類業務をClaudeの分析能力とAccentureの業界知見で効率化する。ライフサイエンス分野では、研究データ解析や手順書作成、臨床試験関連業務の簡素化を想定する。公共分野では、個人情報保護や法令順守を重視した上で、行政サービス案内や手続き支援を行うAIエージェントの開発を目指す。
さらに両社は、責任あるAI利用に関する価値観を共有していると強調する。Anthropicの「憲法型AI」アプローチと、Accentureのガバナンスに関する知見を組み合わせ、透明性や説明可能性に配慮した運用を推進する。Accentureは各地のイノベーション拠点にClaudeを導入し、稼働中のシステムや機密データに影響を与えずに試作・検証できる環境を提供する予定だ。
このほか、Accenture内に「Claude Center of Excellence」を設置し、企業固有の要件や業界特性に応じたAI活用方法を共同で研究・設計する構想も示された。
発表によれば、Anthropicの企業向け市場シェアは24%から40%へと拡大している。ClaudeがAWS、Google Cloud、Microsoft Azureの主要3クラウドで利用可能である点も、企業が多様なIT環境で採用しやすい要因として、今回の協業強化を後押ししている。
引用元記事:https://news.yahoo.co.jp/articles/b8f2b9813fd93f957912a51ee86710e04fcfc0c3



