オーティファイ、新製品「Autify Nexus」提供開始 AI活用でテスト自動化を再定義

オーティファイは7月2日、次世代のテスト自動化プラットフォーム「Autify Nexus(オーティファイ・ネクサス)」の提供開始とともに、既存製品「Autify Genesis」の大幅アップデート版「Autify Genesis 2.0」、および品質保証支援サービス「Autify Pro Service」の刷新を発表した。
記者向け説明会では、同社CEO兼共同創業者の近澤良氏が、各製品の概要と背景について説明した。
Autify Nexus:AIエージェント搭載の次世代テスト自動化プラットフォーム
新たに登場した「Autify Nexus」は、チャットベースの操作に対応したAIエージェントを搭載し、従来のノーコード製品「Autify NoCode」を進化させたもの。以下のような特長を備え、テスト業務の属人化を排除し、柔軟で高効率な自動化を実現する:
- 自然言語でのテストシナリオ生成・実装(テスト自動化エージェント)
- 仕様書からのテストケース生成(テストデザインエージェント)
- AIによるテストの自動修復
- ノーコード操作と高いメンテナンス性
- 高速・無制限なテスト実行
- 幅広い実行環境(クラウド/ローカル/オンプレミス)
- Playwrightベースのテスト記述対応
Autify Genesis 2.0:仕様とテストを軸に大規模開発を最適化
「Autify Genesis 2.0」は、仕様とテストの整合性をAIで確保し、大規模システム開発の生産性と品質を両立させる。コードから自動で仕様書を生成し、その仕様に基づいたテストシナリオを作成・実行できるのが特長だ。
現時点で提供されている主なプレビュー機能は以下のとおり:
- コード解析によるAI-readyな仕様書の自動生成
- 網羅的なテストケースの自動生成・修正
- チャット操作によるシステム情報の横断検索UI
今後は、オンプレミス環境への対応や、MCPを介した他ツール連携も予定されている。
Autify Pro Service:AIとプロの力でQA体制を再構築
刷新された「Autify Pro Service」は、AIと品質の専門家が連携し、企業のQA(品質保証)体制を抜本的に再設計するサービス。単なるツール導入ではなく、再現性のあるプロセスと改善サイクルの定着までを3段階で支援する。
- フェーズ1:業務の棚卸と標準化
属人化された業務を整理し、AI-readyな体制作りを支援 - フェーズ2:AI業務活用の実装
AIエージェントを活用したテスト設計・実行の自動化 - フェーズ3:AIによる改善サイクルの定着
共通言語とPDCAサイクルを整備し、自律的な品質管理を可能にする
同サービスの一部はすでに先行導入されており、導入初期段階でテスト自動化率80%以上を達成。不具合の未然防止にもつながったという成果が報告されている。
オーティファイは、AIの力を活用してソフトウェア品質のあり方を再定義し、開発現場の生産性と品質を両立するための総合的な支援体制を強化していくとしている。
引用元記事:https://enterprisezine.jp/news/detail/22328