横河電機、DX・AIコンサル子会社「横河デジタル」を設立製造業の現場知見を活かし、AIで生産性向上を支援

計測・制御機器大手の横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市)は、2022年7月に子会社「横河デジタル株式会社」を設立し、製造業向けに特化したDX(デジタルトランスフォーメーション)およびAI(人工知能)領域のコンサルティング事業を本格展開している。
横河電機は長年にわたり、化学・石油などプロセス製造業を中心とした顧客に対し、工業用計測・制御機器を提供してきた。同社の強みは、現場の運転条件や生産効率を左右する精緻なデータ活用のノウハウにある。そうした知見を活かし、製造業界が抱える「ノウハウの外部流出懸念」や「DX導入時の費用対効果の不透明さ」といった課題に、より実践的なソリューションを提供する。
横河デジタルが手がけるAIは、生成AIのような汎用型とは異なり、製造現場で取得されるクローズドなデータを対象に学習・最適化を行うもの。たとえば、従来は運転員が行っていたプラントのバルブ操作を、AIが自律的に判断・制御できる機能も実装されている。このAIはインターネットと接続されず、ユーザーの手元にあるデータのみで動作するため、情報漏えいリスクを最小限に抑えると同時に、大規模なGPU投資も不要という特長を持つ。
横河電機は、製造現場に根ざした技術とノウハウに裏打ちされたAI・DXソリューションを通じて、顧客の生産性向上と企業価値の最大化を支援していく構えだ。
引用元記事:https://diamond.jp/articles/-/361575