みずほFG、米マーサーと提携しOCIO事業に本格参入 企業年金向け運用高度化を支援

みずほフィナンシャルグループ(FG)は5月20日、年金コンサルティングの世界大手である米マーサーと業務提携を締結し、国内企業年金基金や学校法人などを対象とした包括的運用受託(OCIO:Outsourced Chief Investment Officer)サービスを開始すると発表した。資産運用やリスク管理の高度化、専門人材の不足といった課題に対応し、持続可能な運用体制の構築を支援する。
今回の提携では、マーサージャパンおよび同社関連のマーサー・インベストメンツと、OCIOサービスに関する契約を締結。みずほFG傘下のアセットマネジメントOneが国内顧客への対応窓口となり、両社の知見を活かした包括的な資産運用支援を提供していく。
OCIOとは、資産配分や運用方針の策定などを外部の専門機関に委託する仕組みで、欧米を中心に導入が進む。近年、年金基金や学校法人などにおける運用の複雑化や内部リソースの制約を背景に、日本国内でも注目が高まっている。
背景には、政府が2023年8月に策定した「アセットオーナー・プリンシプル」の存在がある。この原則では、資産運用受託者に対し、受益者の最善の利益を追求し、運用方法を適切に選択する責任が求められており、各運用会社に賛同の表明を促している。
みずほFGは、変動の大きい市場環境下において、顧客の多様な運用ニーズに応える体制を強化。グローバルな知見と国内対応力を組み合わせたOCIOサービスにより、資産運用を取り巻く課題解決に貢献していく構えだ。
引用元記事:https://newsdig.tbs.co.jp/articles/withbloomberg/1923809?display=1